コラム
事業再構築補助金申請代行サービスの費用相場と代行サービスを利用したほうがよい理由は?
事業再構築補助金に興味があるが、申請が通るように代行サービスを利用したいと考えている方や利用しようか迷っている方も多いのではないでしょうか。事業再構築補助金は自社で申請できますが、代行サービスを利用して申請することをおすすめします。今回は、事業再構築補助金代行サービスの費用相場となぜ代行サービスを利用したほうが良いのかを詳しく解説いたします。
目次
<f="#_Toc122535239">1報酬体系別に見る事業再構築補助金代行の費用相場
1-1着手金のみ
1-2成功報酬のみ
1-3着手金と成功報酬
1-4商工会や商工会議所
2報酬を払ってでも代行を利用したほうがよい理由は?
2-1時間短縮のため
2-2不備などで申請できないリスクが下がる
2-3事業計画のアドバイスが受けられる
2-4事業再構築補助金のポイントに沿った内容での計画書を作成してくれ、採択率が高まる
2-5つなぎ融資が受けられそうなところを紹介してくれる可能性がある
2-6採択後の交付申請や実績報告書作成のサポートが受けられる
3まとめ
1報酬体系別に見る事業再構築補助金代行サービスの費用相場
事業再構築補助金代行サービスの報酬体系には、着手金と成功報酬の2つがあります。着手金は採択にかかわらず支払うお金で、成功報酬は採択された場合にのみ払う報酬です。代行業者(中小企業診断士や税理士、コンサルティング会社等)によって、着手金と成功報酬のどちらも払う必要がある場合と着手金のみ、成功報酬のみを支払う場合があります。また料金も一律ではなく、代行する先によってさまざまです。ここではあくまでも料金の例として相場を報酬体系別にご紹介します。
1-1着手金のみ
着手金のみの相場は10万円~20万円です。着手金のみを支払うため、着手金と成功報酬のどちらも払う場合と比べると着手金は高い傾向があります。
1-2成功報酬のみ
成功報酬のみの相場は交付された補助金の10%~20%です。これも着手金と成功報酬のどちらも支払う場合より高めに設定されていることがほとんどです。
1-3着手金と成功報酬
着手金と成功報酬のどちらも支払う必要がある場合の相場は、着手金は5万円~15万円、成功報酬は交付された補助金の10%~と設定されていることが多いです。
1-4商工会や商工会議所
商工会や商工会議所では無料で代行を承っているところが多いです。しかしながら、確認書の提出のみで、その他の書類はご自身で準備する必要があります。
上記の相場は中小企業診断士や税理士などの士業や事業再構築補助金のサポート代行を売りとしているコンサルティング会社に依頼した際の相場です。お金がかかる分、事業計画書の作成や申請に関するアドバイスを受けられるメリットがあります。有料ですが、初回相談は無料で受けられるところが多いため、報酬の金額やサポートをしてくれる範囲などを比べて、自社の事業状況にあった認定支援機関や代行会社を探してみてください。
2報酬を払ってでも代行サービスを利用したほうがよい理由は?
事業再構築補助金の申請は、代行サービスを通さずにご自身で行えます。しかし、事業再構築補助金の申請では書類の不備による不採択が多く、採択率も平均40%~50%程度と低い傾向にあります。申請するのなら、お金を払ってでも代行会社や専門家に依頼し、採択される事業計画書の作成をおすすめします。報酬を払ってでも代行サービスを利用したほうがよい理由は、下記の6点です。
- 時間短縮のため(⇒本業に専念できるため)
- 書類不備などで申請できないリスクが下がる
- 事業計画のアドバイスが受けられる
- 事業再構築補助金のポイントに沿った内容で計画書を作成してくれ、採択率が高まる
- つなぎ融資が受けられそうなところを紹介してくれる可能性がある
- 採択後の交付申請や実績報告書作成のサポートが受けられる
2-1時間短縮のため
事業再構築補助金は、申請書類以外に事業計画書の提出が求められます。申請書類も多く決して簡単に申請ができる補助金ではありません。そのため、自社のみで事業再構築補助金の申請をする場合は、時間と手間がかかります。例えば、「公募要領」は50ページ以上あり、読むだけでかなりの時間を要するでしょう。
自社の人員を事業再構築補助金申請に充てることで、本業にさけたはずの時間が減ることを考えれば、代行サービスに依頼したほうがトータルで考えると安く済んだという場合もあります。申請に慣れていない場合は、書類準備に時間がかかります。専門家に依頼したら効率よく申請できるでしょう。代行サービスに依頼したほうが、結果的にコストを抑えられて、時間や手間を削減できます。
2-2不備などで申請できないリスクが下がる
代行サービスに申請を依頼する最も大きなメリットは不備で申請できないリスクが大幅に下げられることです。事業再構築補助金は補助金の中でも不備や要件を満たしていないために、審査に通らないケースが多いです。
第3回目の公募結果では、応募件数20,307件のうち1,788件は、不備などから申請要件を満たせておらず、審査に通りませんでした。採択、不採択以前の問題です。代行や専門家へ依頼した場合には、要件を満たしていないために申請できないリスクを大きく引き下げられます。
2-3事業計画のアドバイスが受けられる
事業再構築補助金の申請には必ず事業計画書の提出を義務づけられています。代行会社や専門家へ補助金の申請サポートを依頼した場合、プロの視点からの事業計画についてのアドバイスを受けられるでしょう。
事業計画書は論理的で、根拠をはっきり書く必要があると事業再構築補助金事務局が明かしています。代行サービスに依頼してプロにサポートしてもらいながら事業計画の内容の検討をすることで、補助金の採択率が高まり、事業自体の成功へもつながりやすくなるでしょう。
2-4事業再構築補助金のポイントに沿った内容での計画書を作成してくれ、採択率が高まる
事業再構築補助金に限らず、補助金の採択にあたって提出する事業計画書が重要です。申請する事業内容が要件に記載されている補助事業に沿った内容であるかどうかが見られます。専門家は補助金の要件や趣旨を理解しているため、申請する補助金の目的に沿った内容で計画書を作成が可能です。その結果、採択率が高まります。
2-5つなぎ融資が受けられそうなところを紹介してくれる可能性がある
事業再構築補助金は後払いのため、補助金が交付される前に資金が必要なら、「つなぎ融資」を借りる必要があります。つなぎ融資とは、補助金の採択から実際の補助金が支払われるまでの間、一時的に資金を借りることをいいます。
事業再構築補助金以外の他のほとんどの補助金も支払いは後払い制です。採択されてすぐ交付されるわけではないため、自己資金を用意して補助事業を実施する必要があります。自己資金が用意できない場合は、一時的な融資であるつなぎ融資が必要です。補助金の専門家である代行サービスでは融資サポートにも長けていることが多く、つなぎ融資を受けられそうな金融機関を紹介してくれます。
2-6採択後の交付申請や実績報告書作成のサポートが受けられる
事業再構築補助金は、採択されるのがゴールではありません。採択されたあとに、実際に補助金を受け取るまでには事業を行い、事業実施の報告などやるべきことはまだたくさんあります。代行サービスなどの専門家へ依頼したら、申請のための書類作成や事業計画書の作成だけではなく、採択後の交付申請、実績報告書作成についてのアドバイスを受けられる可能性があります。採択がゴールではないため、採択後のサポートが受けられたら安心ではないでしょうか。
3まとめ
事業再構築補助金代行サービスの費用相場と、報酬を払ってでも依頼すべき理由をご紹介しました。申請に慣れていなければ、自社で申請しても結果的にコストがかかってしまう場合があります。事業再構築補助金代行サービスを利用して申請すると、時間短縮になるためおすすめです。上手く代行サービスを利用して申請してみてください。
事業再構築補助金申請代行サービスを選ぶポイントは?使うメリットも併せてご紹介!
新型コロナウイルスの影響を受けた日本経済を立て直すべく、新たに始まった補助金制度である「事業再構築補助金」を利用したいと考えている方も多いでしょう。中には申請するのに事業再構築補助金代行サービスを利用したいが、どんな代行先があって、どこに依頼したらとお悩みの方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、事業再構築補助金申請代行先の種類と選び方、メリットを併せてご紹介します。
目次
1事業再構築補助金代行先の主な種類
1-1金融機関
1-2税理士
1-3中小企業診断士
1-4補助金代行会社
2事業再構築補助金代行サービスを選ぶポイント
2-1採択実績があるか
2-2どこまでをサポートしてくれるか
2-3担当者との相性がよいか
3事業再構築補助金代行を使うメリット
3-1時間短縮できる
3-2採択されやすい事業計画書にできる
3-3書類不備で採択されない可能性が減る
4まとめ
1事業再構築補助金代行先の主な種類
事業再構築補助金の主な代行先には下記の4つが挙げられます。
- 中小企業診断士
- 税理士
- 金融機関
- 補助金代行会社
1-1中小企業診断士
中小企業診断士をご存知でしょうか。経済産業省所管の国家資格で、中小企業の経営に関して深く知識を持っているかを測る資格です。資格を持っている方は、たくさんの中小企業を実際に見ていて深い知見があり、取りたい方が多い最近話題となっている資格です。
ちなみに中小企業診断士の令和4年度1次試験合格率は28.9%、2次試験合格率は18.7%、ストレート合格は5%程度と狭き門です。
中小企業診断士も事業再構築補助金の申請代行を承っています。たくさんの中小企業を見てきているため、スケジュールや体制などの具体的な施策までアドバイスできる方が多いです。しかし、中小企業には精通していても、事業再構築補助金に精通しているかはわかりません。代行利用する前に過去の採択実績を確認して、事業再構築補助金に精通しているかを判断してください。
1-2税理士
税理士は企業の顧問を行っていることが多いため、事業再構築補助金申請代行を行っている方も多いです。税理士は税金や会計において専門的な知識があるため、収益計画の作成に長けています。きめ細かい収益計画作成を行ってくれるでしょう。顧問税理士なら会社のことに精通しているため、事業者の強みを理解した計画書作成ができるでしょう。
ただし税金計算には強い税理士であっても、経営や補助金の専門家ではないため、事業再構築補助金に精通しているかはわかりません。やはり過去の採択実績を確認して代行を依頼するかどうか決める必要があります。
1-3 金融機関
銀行や信用金庫などの金融機関は経営革新等支援機関として登録されています。金融機関では融資に関する事業計画書のチェックを日頃から行っているため、計画書についてのアドバイスに長けています。
しかし、金融機関は預金業務や融資業務が日常業務の為、補助金の申請は業務として行っておらず、中小企業診断士等のような代行サポートまでは行っておりません。補助金申請はポイントをしっかり把握した事業計画書の作成が必須ですので、しっかりしたアドバイスができるかどうかは、銀行のスタンスや担当者の力量によるところが大きい印象です。
1-4補助金代行会社
補助金代行会社でも事業再構築補助金の申請代行を行っています。コンサルティングとして補助金申請代行をサービスとして行っている会社です。事業再構築補助金だけでなく、他の補助金の知識にも長けているため、有益な補助金情報や補助金活用方法の提案までしてくれます。税理士と違い経営の知識があるため、経営的なアドバイスの元、事業計画書の作成アドバイスをしてくれるため、採択率の高い計画書ができるのではないでしょうか。
ただし、高採択率を謳うコンサルティング会社の中には、数多くの案件の中から採択されやすそうな案件のみを選んで受注し、そうでない案件は様々な理由を付けて受注をお断りしている先もあるようです。そういった会社は選ばないように気をつけなければなりません。また、着手金や成功報酬が高額な先も注意が必要です。公募要領の最初にも「高額な成功報酬等にご注意」との注意喚起が記載されています。
2事業再構築補助金代行サービスを選ぶポイント
事業再構築補助金代行サービスを選ぶポイントは下記の3点です。
- 採択実績があるか
- どこまでをサポートしてくれるか
- 担当者との相性がよいか
2-1採択実績があるか
事業再構築補助金代行サービスを探す上で最も信用できる選ぶポイントは、採択実績があるかどうかです。採択実績が豊富なら、事業再構築補助金申請や採択されやすい事業計画書を書くノウハウを持っているでしょう。採択実績があると、事業再構築補助金申請に長けていることがわかるため、まず採択実績があるかどうかを確認してください。
2-2どこまでをサポートしてくれるか
代行サービスを依頼する先によって、サポートの範囲が異なります。どこまでをサポートしてくれるのかは、依頼する前に確認する必要があります。事業再構築補助金の申請代行のサービスには事業計画書の作成サポート、提出書類の作成サポート、採択後の手続きや報告のサポートなどがあります。どこまでをサポートして欲しいかを考え、サポートを行っている代行を選びましょう。
一般的に事業計画書の作成サポートと提出書類作成サポートを行っているところが多いです。採択後のサポートを行っているところは、別料金でサービスを提供しているところがほとんどです。
補助金は採択されてはじめてスタートラインに着いた状態ですから、その後の交付申請、実績報告等のサポートもしてもらえる代行サービス先を選ぶ方が、後々のことを考えると楽で安心だと思います。
2-3担当者との相性がよいか
最後に見てほしい点は担当者との相性がよいかです。相性がよいなら事業計画書の作成時に考えや意図を汲み取ってくれ、自社の考えを反映した事業計画書が仕上がるでしょう。事細かにコミュニケーションが取れる相手でないと依頼しても申請がスムーズにいかないでしょう。採択実績が豊富だとしても担当者と合わなければ、スムーズに申請することができず、採択される可能性も低くなるかもしれません。
多くの代行先で、無料相談を行っています。複数の代行先で悩んだら、無料相談で担当者と話して合うかどうかを確認してみてください。
3事業再構築補助金代行サービスを使うメリット
事業再構築補助金代行サービスを使うメリットは下記の3点です。
- 時間短縮できる(⇒本業に集中できる)
- 採択されやすい事業計画書の作成ができる
- 書類不備で採択されない可能性が減る
3-1時間短縮できる
事業再構築補助金代行サービスを使う1つめのメリットは時間を短縮できることです。事業再構築補助金の申請にあたり書類準備や事業計画書作成などしなければならないことが多く、時間がかかります。代行業者を利用したら、申請の要領などを把握しているため、時間を短縮でき本業に集中できます。
3-2採択されやすい事業計画書の作成ができる
代行サービスを利用する最大のメリットは採択されやすい計画書を作成できることです。計画書は事業再構築補助金の採択率を大きく左右します。合理的かつ根拠がある事業計画書を作成できたら、採択率を上げられます。事業再構築補助金の採択率は40%前後と他の補助金制度よりも採択率が低いです。普通に申請しても採択されないことが多いです。
根拠がしっかりしていて、クオリティの高い計画書作成が求められます。申請代行の専門家は事業再構築補助金や計画書作成の知識があり、審査要綱をクリアした計画書を作成できます。プロである専門家に事業計画書作成をサポートしてもらうことで、採択されやすい計画書作成ができるのではないでしょうか。
3-3書類不備で採択されない可能性が減る
事業再構築補助金は申請時に数多くの書類の提出が求められています。必要書類をきちんと揃えて、正しく申請できなかったら不採択となります。事業再構築補助金では約10%の申請者が書類不備で不採択になっています。書類不備で不採択でまた再度申請し直すとなると時間的にもロスとなり非常にもったいないです。事業再構築補助金申請に慣れている専門家に代行を依頼することで、書類不備による不採択の可能性を下げられます。
4まとめ
事業再構築補助金代行サービスを選ぶポイントと利用するメリットをご紹介しました。利用するのに多少費用がかかりますが、後々のことを考えると、代行サービスに依頼したほうが時間やトータルコストを安くできる場合もあります。上手く代行サービスを利用して、採択されやすい状態で事業再構築補助金を申請してみてください。
申請しないと損!助成金にはどんな種類がある?
助成金と補助金の違いはご存じですか?
助成金は、国や地方自治体等から支給される返済不要の給付金のことです。所定の様式に従って申請を行い、要件を満たしていれば、原則給付されます。大別すると「雇用関係の助成金」と「研究開発型の助成金」に分類されます。
一方、補助金は、国や地方自治体等から支給される返済不要の給付金ですが、採択件数や金額があらかじめ決まっているものが多いです。審査基準があり、申請したからといって必ず受給できるとは限りません。その点が助成金とは相違する点です。
さて、皆様は助成金にどんな種類があるかご存知でしょうか。知らないと申請できないため、助成金に何があるかを知っておく必要があります。助成金にはさまざまな種類があり、最近では中小企業向けの助成金やテレワーク導入などの助成金制度ができました。
特に中小企業の助成金申請率が低いといわれています。今回はそんな知らないと損をする助成金の種類についてご紹介します。ぜひこれを参考に要件を満たしている助成金を申請してみてください。
目次
1助成金の申請率
経済産業省が公表している「平成29年度 中小企業者における中小企業施策の認知度及び利用度の向上に向けた課題と広報のあり方に関するニーズ調査報告書」によると、国や都道府県などが交付する助成金の中小企業の認知度が46.8%でした。約半数の企業は助成金制度があることすら知らずに申請すらしていないことがわかりました。
経済産業省はホームページやメールマガジン、SNSなどを駆使して助成金の情報を発信していますが、受け取り側がサイトなど見なければ、情報を得られません。中小企業の助成金制度がありますが、中小企業に届いていない状況です。今どの助成金が申請できるのかなどは常日頃から確認しておくとよいのではないでしょうか。
2主な助成金の種類
ここからは主な助成金の種類をご紹介します。今どの助成金が申請を受け付けているかなどは厚生労働省の助成金のホームページから確認してみてください。
今回ご紹介する助成金は下記の6つです。
- 人材開発支援助成金
- キャリアアップ助成金
- トライアル雇用助成金
- 障害者雇用安定助成金
- 特定求職者雇用開発助成金
- 人材確保等支援助成金
2-1人材開発支援助成金
人材開発支援助成金は厚生労働省が行っている助成金で、従業員の育成や職業訓練開発を行ったときの経費や賃金の一部を助成してくれる制度です。従業員が技術や知識を習得し、人材育成に役立てるための制度です。従業員のキャリア形成のために職業訓練の実施や教育訓練休暇制度を適用した事業主に対して助成金が付与されます。
現在、人材開発支援助成金は特定訓練コース・一般訓練コース・特別育成訓練コースがあります。特別訓練コースでは、正規雇用労働者を対象に生産性向上があがる訓練などを行う際に申請できるコースです。一般訓練コースは正規雇用労働者対象とした訓練のコースで、特別育成訓練コースでは、非正規雇用労働者を対象としています。申請条件や助成額はコースによって異なります。
2-2キャリアアップ助成金
キャリアアップ助成金とはアルバイトやパート、派遣労働者などの非正規雇用労働者のキャリアアップや待遇をよくするために正規雇用に転換したり、個々のスキルアップや昇給といった取り組みを積極的に行ったりする企業に対して交付される助成金のことをいいます。非正規雇用労働者の労働意欲の向上やキャリアアップの促進を目的として作られた制度です。
キャリアアップ助成金には正社員化コース・賃金規定等改定コース・健康診断制度コース・賃金規定等共通化コース・諸手当制度共通化コース・選択的適用拡大導入時処遇改善コース・短時間労働者労働時間延長コースがあります。正社員化コースでは非正規雇用労働者から正規雇用に転換した場合に、1人当たり57万円の助成金が交付されます。
2-3トライアル雇用助成金
トライアル雇用助成金はトライアル雇用を行っている企業に支払われる助成金です。トライアル雇用とは、企業が3ヶ月という短い間で労働者を雇用できる制度のことです。3ヶ月の契約が終了した後に企業と雇用者双方が同意すれば、正社員として雇用できます。約8割のトライアル雇用修了者が契約終了後に正社員として雇用されています。
トライアル雇用助成金の企業側の条件は、1週間当たりの労働時間が30時間を下回らないこと、一定期間解雇をしたことのない事業主であることです。条件を満たしている企業には、対象者1人当たり月額最大4万円×3ヶ月が支払われます。
2-4障害者雇用安定助成金
障害者雇用に関する補助金や助成金の制度はたくさんあります。その中でもメジャーなものが障害者雇用安定助成金です。障害者雇用安定助成金は障害者を雇用する際に、施設や設備をバリアフリーにする、あるいは障害者が職場に適応できるように支援する企業に対して支払われる助成金です。障害者が安定して雇用され続けることも目的としている制度です。障害者雇用安定助成金には障害者職場適応援助コースと中小企業障害者多数雇用施設設置等コースの2つがあります。
障害者職場適応援助コースでは職場適応および定着に課題を抱える障害者に対し、職場適応援助者の支援を行っている企業に助成金を支払う制度です。障害者の職場適応や定着の促進が目的です
中小企業障害者多数雇用施設設置等コースでは、障害者を受け入れるために必要な設備を新たに設置や整備した際に支払われる助成金です。障害者雇用の計画を行い、計画に基づいて障害者を新規に5人以上雇い、その後障害者を10人以上継続して雇うことが条件です。また雇用している障害者の人数に応じて支給額は異なります。
2-5特定求職者雇用開発助成金
特定求職者雇用開発助成金とは高齢者や障害者など、職を得るのが難しい方をハローワークや民間の職業紹介事業者の紹介から継続して雇う労働者として雇用する事業者に対して払われる助成金です。障害者や高齢者の雇用の機会を増やし、安定して雇われることを目的としてできた制度です。助成金の支給額は障害の有無、障害の重度、短時間労働者かどうかなどで異なります。
2-6人材確保等支援助成金
人材確保等支援助成金は厚生労働省が行っている助成金制度です。魅力的な職場や職場環境を整えることで、人材確保や育成につながることを目的とし、事業主や事業協同組合が活用できます。補助金と異なり、条件を満たしていたら、高い確率で支給される特徴があります。ただし申請してすぐに支給されないため、注意が必要です。
人材確保等支援助成金は複数のコースがありますが、2021年度からテレワークコースが新しくできました。テレワークコースでは、テレワークを導入する条件を満たしている企業に助成金が支払われます。テレワーク機器の導入や運用、専門家によるコンサルティングや労働者の研修などが条件です。
3まとめ
主な助成金の種類についてご紹介しました、助成金は他にもあります。対象とする企業や条件も助成金によってさまざまです。自社で何の助成金が受けられるか調べてみてください。助成金を上手く活用し事業を遂行してまいりましょう。